脳内会議

考え事が好きな人の頭の中身

会いたくて会いたくて震えはしないけど

私には、ずっと会いたい人がいた。
以前一緒に住んでいた恋人だ。
正味3年近く一緒の時間を過ごしたが、色々あって1年前に別の人生を歩むことを決めた。
恋人として一緒に居る事は出来ないと、私がそう判断したからだ。

あれから1年が経った。
この1年、何度彼の事を思い出しただろうか。
何かにつけて彼の事がちらついた。

元気にやっているか?幸せな日々を過ごしているか?
相変わらずあの豪快な性格で波乱万丈な日々を送っているのだろか?
そんなことをよく考えていた。

彼と離れて分かったことは、恋人としては一緒に居れなかったけれど、心から尊敬していたし、1人の人間として愛していたんだな、という事だった。

私のこの人生において、彼の存在は無くてはならないモノだったし、彼がいなければ今の私は無かったと言い切れる。

彼と出会わなければ人生は素晴らしいだなんて思う事は無かっただろう。
彼がいなければ『私は私のままでいいんだ』と思える事も無かっただろう。
彼は間違いなく私の人生に大きな影響を残していった。
それほどに感謝しているし、大事に想っている。
付き合っている時は、正直つらくてしんどいこともまぁ多かったのだけれど。

その彼に、私はこの1年間ずっと会いたいと思っていた。
決して未練があったわけではない。
ただただ純粋に、あの人に会って色々な会話がしたいと思っていたのだ。

彼との会話ほど、楽しい事は無い。
彼は話を聞くのが上手だったし、話をするのも上手だった。
人には無い視点を持っていて、その話を聞くのが新鮮だった。
あまりにもフルオープンな人だったから「その話はちょっと…」と耳をふさぎたくなるような話もあったけれど、やっぱりそれさえ楽しかった。
全てOK!な姿勢でいる彼との会話は安心感も強かった。
あの人以上に会話をしていて楽しいと思える人に、いまだかつて出会ったことが無い。

だから別れてからも何かあると彼と会って話がしたいと願ってしまっていた。
もしかしたらこれは、ある種の依存症なのかもしれない。


1年前のあの日、別れを切り出したのは私だ。
楽しい事もたくさんあったが、死にたくなるくらいしんどいこともあった。
もうこれ以上は頑張れないと、心が音を上げたのは私だ。だから別れた。

別れを切り出した私からは「会いたい」だなんて気軽に言えなかった。
だから、この1年、会いたい気持ちを何とか往なして過ごしてきた。

でも、先日気が付いたのだ。

「会いたい」と思ったら「会いたい」と伝えない限り、会う事は出来ないんだって。
偶然街中ですれ違う奇跡を待ってたって、そんなのやってくるはずもない。

だから思い切って連絡をしてみた。
返事が来なくてもいいし拒絶されても構わないから、一歩前に踏み出そうと思った。
その一歩を踏み出せるのは私しかいないから。
『久しぶり』って連絡をした。

案外あっさりと返事が返って来て、久しぶりに飲みに行く約束をすることが出来た。

で、先日飲んできた。

やっぱり、彼との会話は最高に楽しかった。
この1年間で起きたことを色々と聞かせてくれたのだけれど、相変わらず波乱万丈な人生を歩んでいるようで、心配もあったけれど、正直その相変わらずさに安心してしまった。

あぁ、これでこそこの人だよなって、初めて彼をそのまま受け入れられた気がした。

この先の人生、彼とどのように関わっていけるかは分からない。
だけど、1年経っても変わらずこんなに楽しい会話を出来る存在を無い物にしたくはない。
今回久しぶりに会って相手がどのように感じたのかは分からないが、また遊ぶ約束をしたのだからきっと向こうも楽しい時間を過ごしてくれたのだろう。

お互い時間が許す限り、また楽しい時間を作っていけたらいいなと思った。

帰りの電車の中で、珍しくべろべろに酔っぱらった私が「この人と出会えて本当に良かった」と心底感じて、号泣したのは内緒の話。

 

今日はこれにて。